ダイエット中にやめたいのにやめられないときの心理メカニズム
やめなくちゃと思っているのにやめられない!ダイエットをしている時に、甘いものを食べたくなってしまったり、ついついこってりとしたラーメンを食べてしまったり…。ダメだと知っているのに止められない。意思がもう少し強ければな~なんて思った経験ありませんか?でもこれは意思だけの問題ではないんです。実は、やめなくちゃと思っているのに止められない行動の裏側には、必ず自分にとってのメリットがちゃっかり存在しているのです。まずその心理メカニズムを知りましょう。
どんな行動にも「肯定的な意図(メリット)」がある
行動には、すべて「肯定的な意図(メリット)」があるのです。
よくないと思っていても止められない事がある時、例えばダイエットで言えば、カロリーの高いものを食べてしまったり、食べ過ぎてしまったりする時ですが、一見デメリットにも思えるその行動を取る事が実はストレスのはけ口になっていたり、欲求不満の解消になっていたりする訳です。
美味しいものを味わう時って、至福を感じるじゃないですか。
それを得る事の方がダイエットをするよりも今の自分にとってメリットが大きい、必要だ!と感じてしまっている時に、人は誘惑に負けてしまうのです。
欲求のシーソー
では、どうすればよいのか。ダイエットをするよりも食べる事の方にメリットを感じてしまっている状態では痩せられないではないか…。
確かにそうなんです。頭の中にシーソーをイメージしてください。
そのシーソーの左端には、食べる事で得られる快楽が、逆に、右端には、スリムな自分になって得られる賞賛の声などの快楽があります。
そのシーソーが左に傾いている時は、スリムになる行動を取れなくなる時です。
逆に右側に傾いている時は、食事を自ら進んで制限できる時です。その自分を誇りに思えさえします。
止めたい行動には痛みを結びつける
では、解決策です。本当にあなたが痩せたいのであれば、左側(食欲)に傾いてしまっている心の中のシーソーを逆転させる必要があります。
その為には、食べる事で得なければならないデメリットをリアルにヤバイ!それはマズイと感じられるものが見つかるまで探す事です。
そして心の底からイヤだ!もうたくさんだ!とリアルに感じる事です。
もし医者にこのままの食生活だと即入院だよ…と言われたら誰でも行動を変えられるのです。
シーソーが一気に逆転した状態です。
同じように、病気や入院生活や、そうなってしまった人の体験記を読んだり、太ってしまった自分の写真を持ち歩くなどして、食べ過ぎる事と心理的な痛みを何度も結びつけます。
取り組みたい行動には快楽を結びつける
次に、食事を制限する事によって得られる快楽についてリアルに感じてみて下さい。
ダイエットに成功して、モテモテになってしまった人の話とか、カワイイと言われて言る自分、合コンで人気者になったり、男性の視線を集めている自分をリアルに感じる事です。
取り組みたい行動に快楽を何度も何度も結びつけるのです。
人間は、複雑な心理を持つ生き物のように思われていますが、基本的な心理構造は、痛み(不快)を避け、快楽を求めるという単純な構造をしています。
ゆえに、止めたい行動には意図的に不快を関連づけ、取り組みたい行動には、快楽のイメージを意図的に関連づけるのです。
そして心の中のシーソーが逆転した時、自然とあなたの行動は変わります。ぜひチャレンジしてみて下さいね。
writing by 溝口和廣