女性は年齢によってどのように変わるのか「年代別女性の体」
らら女性総合クリニック院長:松村圭子先生による「女性のカラダの健康」「女性の元気とキレイを導く」トータル医療にて解説。
女性の一生
体内にはさまざまなホルモンがありますが、特に女性の体は、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)という、卵巣から分泌される二つの女性ホルモンに大きく影響されて変化します。
日頃から自分の体の声にじっくり耳を傾けながら、正しい知識を身に付けて、自分自身の心や体とうまく付き合えるようにしたいですね。
思春期
思春期を向かえると、女性ホルモンが分泌し始め、初潮が始まり、乳房がふくらんだりお尻に脂肪が付いたり、わき毛や陰毛が生えてきます。
だんだん女性らしい体つきへの変化が始まるのですが、精神面は発達の途上でまだまだ不安定になりがちです。
また、卵巣の機能も未熟なため、月経のリズムが安定しないことも多く、月経不順や月経痛などが多く見られます。
性成熟期
卵巣の機能が成熟し、女性ホルモンの分泌が活発になると、性成熟期に入り、ホルモンのバランスや体のリズムも安定してきます。
本来ならば、最も女性として心身安定しているピークと言えるのですが、最近は、さまざまなストレスからホルモンや自律神経のバランスを崩してしまい、生理不順や月経前症候群などの月経トラブル、頭痛・肩こり・不眠・冷え性などのプチ不調を抱えている女性が増加しています。
また、子宮がんや乳がんなど女性特有の病気の予防にも気を配るべき時期です。
更年期
やがて卵巣の機能が低下し、エストロゲンの分泌が急激に減ると更年期を迎えます。
月経周期は不安定になり、やがて閉経を迎えます(閉経の年齢は平均50歳前後)。
女性ホルモン分泌の減少により、乳房のハリや肌のハリ・つやも失われていき、髪の毛にも白髪が目立つようになります。
いわゆる更年期障害といわれるのぼせ・ほてり・発汗などの不快な症状が起こることがあり、メンタル面でも不安定になりがちですが、更年期障害の症状は個人差があり、程度もさまざまです。
閉経後30年以上も女性の平均寿命が延びた今、これからを「第二の人生」と前向きに捉えて、上手に更年期を乗り切って欲しいですね。
老年期
更年期を経ると老年期に入り、骨や筋力が衰え、判断力や記憶力にもかげりが見えるようになってきます。
動脈硬化などの生活習慣病や骨粗鬆症にも注意が必要ですが、これらの老化のスピードは個人差があるものです。
若いうちからの心がけや生活習慣にも大きく左右されるのです。
writing by 松村圭子