外陰部がかゆいのは何が原因!?腟や外陰部の炎症を伴うものとしては、カンジダ腟外陰炎、トリコモナス膣炎、細菌性腟炎、陰部白癬、毛じらみなどがあります。特に夏は汗と一緒になってむれるとかゆみが起こりやすくなるので、かぶれやすい人は、木綿の下着にしたり、締め付けるようなガードルは控えるなどの注意が必要です。
外陰部のかゆみ、いわゆる「外陰掻痒(そうよう)症」は、さまざまな疾患に見られる一症状です。
腟や外陰部の炎症を伴うものとしては、カンジダ腟外陰炎、トリコモナス膣炎、細菌性腟炎、陰部白癬、毛じらみなどがあります。
最もよく見られるのがカンジダ腟外陰炎で、酒かす状やカッテージチーズ状のおりもの、外陰部の発赤と灼熱感を伴うかゆみが主な症状です。
カンジダはもともと膣内にいる常在菌で、普段はおとなしくしているのですが、ストレス、疲れ、睡眠不足などで免疫力が低下したときや、抗生剤の内服などが原因で増殖し、症状をもたらすのです。
また、妊娠中はホルモンの影響により膣内がカンジダ増殖に適した状態になるため、カンジダになりやすくなります。
一方、全身性の疾患の一症状として外陰部にかゆみが現れる場合もあります。
糖尿病の人は、皮膚の抵抗力が弱いため、炎症や湿疹を起こしやすく、また免疫力の低下によりカンジダに感染しやすくなるのです。
糖尿病におけるカンジダは、一度かかると治りにくく、また再発しやすいのが特徴です。
更年期にも、卵巣から分泌される女性ホルモンが低下するため、皮膚が萎縮して外陰部がむずがゆくなることがあります。
この場合は、女性ホルモンを投与するホルモン補充療法(HRT)によってかゆみは改善します。
月経が終わり、排卵期に近づくに連れ、増加してくる女性ホルモンのエストロゲンが子宮頚管粘液の分泌を促進させるため、その子宮頚管粘液によるかぶれとかゆみが起こる場合があります。
また、通気性の悪い化繊の下着やパッドでかぶれを起こすことがあります。
特に夏は汗と一緒になってむれるとかゆみが起こりやすくなるので、かぶれやすい人は、木綿の下着にしたり、締め付けるようなガードルは控えるなどの注意が必要です。
writing by 松村圭子