“声”は、相手への印象を大きく左右する重要な要素のひとつ。声が小さくていつも聞き返されてしまったり、自分が思っているよりも早口でしゃべってしまい、相手に話が伝わらなかったり、人前に立って緊張すると声が震えてつかえてしまったり…こんな悩みを持っている人は多いのではないでしょうか。声に関するお悩みと言っても多種多様です。一生付き合っていく自分の声。ここでは、声に関するお悩みと改善方法をご紹介します。
消え入るような小さい声は、「元気がない人」「自信がなさそう」と見られがちです。解決法としてまずおススメするのは「腹式呼吸」。まず、へその約5㎝下のところにある「丹田（たんでん）」という部分に手を当てます。丹田をへこませていきながら、できるだけすべて吐き切るような感じで息を口から吐きます。お腹がしっかりへこんだら、へこんだお腹を自然に元通りにするイメージで鼻から息を吸いながら、丹田を少しずつ膨らませていきます。腹式呼吸でお腹の底から声を出すようにしてみましょう。
声の歯切れが悪く一本調子な声は、聞き取りにくくて感情が伝わりにくく、誤解をされがち。話にも説得力がなくなってしまいます。特に、大切な話をする際は、口を大きく開けて強めのトーンで話すよう意識するとよいでしょう。言葉の1音めの後と最後に「ッ」をつける発声練習も効果的です。例えば、「ありがとうございます」を「あッりがとうございますッ」のように発声します。
荒々しく大きな声は、“上から目線”の印象を持たれがち。場合によっては有利にもなりますが、初対面の人からは威圧的な印象を持たれることもあります。まずは、相手の表情を見ながら話をしっかり聞き、声のトーンや話のテンポを合わせるようにしてみましょう。
緊張すると声がぶるぶる震えたりつかえてしまうと、自信がないような印象に見られたり、相手に不安を抱かせる場合も。まずは腹式呼吸でゆったりした呼吸を意識しましょう。腹式呼吸をすると、リラックスした状態を作ることができるのです。そして、実際に声に出す前に、言葉の1音めの口の形を作ってから発声するようにします。例えば、「ありがとう」なら「あ」の口の形を作ってから、ゆっくり「ありがとう」と言うようにします。声を改善することで自分に自信がつき、相手にも好印象を与えられようになります。まずは簡単なトレーニングや心がけから始めてみましょう。
writing by 松村圭子