まゆ/女性/17歳
性同一性障害の人と付き合っています。
見た目も中身も男の人なので私は異性として見ていて、彼と付き合えたことに感謝もしているし、すごく幸せです。
彼の友達や私の友達も、付き合っていることを理解してくれています。
ただ、ずっと一緒にいたいと思えば思うほど将来のことを気にして、結婚のことや子供のことをちょくちょく考えてしまいます…。
私の両親は付き合っていることを知らず、知っていてほしいけれどタイミングがつかめないし、言って彼のことを否定されちゃうんじゃないかとこわいです。
これからどうしたらいいでしょうか。
監修者/武田亜季
まゆさん、大好きな彼が性同一性障害であることで、一緒にいたいと思えば思うほど将来が不安になってしまうのですね。
そして、もしご両親がそのことを知ったら、彼のことを否定されてしまうんじゃないかって、とても怖い気持ちでいるのですね。
まゆさんは、「ご両親に彼のことを否定されてしまうのが怖い」とお話していましたね。
でも、それは、本当かな？
もしかしたら、本当に怖いのは、ご両親に、彼と付き合っている「まゆさん」を否定されてしまうこと、ではないでしょうか。
まゆさんが、どれほど彼が好きで、彼との時間が幸せに感じられていること、とってもよく伝わってきました。
だから、彼を否定されることは、彼を大切に思っている自分を否定されると感じてしまうのではないでしょうか。
心のどこかで、まゆさん自身の中に、彼のことが好きな「自分自身」を信用しきれない気持ちがあるのかもしれません。
「自信」とは、自分を信用する力です。
もし、自分のことが信用できないでいると、そんな自分が決めたこと、自分が選んだ人に自信が持ちにくくなるんです。
まゆさんは、どうかな？
自分を信じるって、どうすればいいんだろうと思うかもしれませんね。
その方法は、「自分を知る」ことから始まります。
知らない人が信用できないのは、その人のことをよく知らないから。
「知ること」と、好きになること、信用できるようになることは、とても関係しています。
まゆさんが、毎日の生活の中で決めていること、選んでいること。
お洋服選びや、コンビニでのお買い物の時、どんな小さなことでも、今なんでそれを選んだのか自分に問いかけてみましょう。
自分が、どんな感じ方をして、考え方を持っているのか、「まゆさん」という存在を自分でちゃんと見ていくんです。
彼との関係では、彼のどんなところが好きなんだろう？彼は、自分にとって、どんな存在だろう？こんなことを、探ってみましょう。
彼のことを「人として」どんなところに魅力を感じているのでしょうね。
自分を知って、自分の中に自信を育てていきましょう自分のことも、自分の周りにいる人のこともこころから信頼できるようになります。
自分の心を知るために、カウンセリングを受けることも、きっと役に立つでしょう。
writing by 武田亜季